相続人と相続財産の確定|戸籍収集から財産調査まで徹底解説

アイキャッチ画像_相続人・財産調査

相続手続きの第一歩は、「誰が相続人なのか」「何が相続財産なのか」を正確に把握することです。

これを怠ると、後から知らない相続人が現れたり、隠れた借金が発覚したりして、大きなトラブルに発展する可能性があります。

このページでは、山口県宇部市のやまぐち相続コンシェルジュが、相続人の確定方法と相続財産の調査方法について、実務経験をもとに詳しく解説します。

このページで学べること

  • 相続人を確定する方法(戸籍収集の手順)
  • 相続財産の調査方法(プラス・マイナス両方)
  • 戸籍収集の難しさと専門家に依頼するメリット
  • 相続財産目録の作成方法
目次

なぜ相続人と相続財産の確定が必要なのか

相続手続きの大前提

相続手続きを進めるには、以下の2つを明確にする必要があります。

  1. 相続人の確定:誰が相続する権利があるのか
  2. 相続財産の確定:何を相続するのか

これらが確定していないと、遺産分割協議も名義変更も進められません。

相続人は「この人とこの人」と思って手続きを進め、後になって「実は先妻との間に子がいることが分かった・・」というケースはよくあります。
後述する戸籍書類を確実に揃え、まずは相続人をしっかり確定させることを忘れないようにしましょう。
当社では戸籍書類を代わりに収集し、相続人調査・確定を確実に行いますので、ご不安な方はぜひ一度ご相談ください。

確定しないとどうなる?

相続人が確定していない場合
  • 遺産分割協議が無効になる
  • 後から相続人が現れてトラブルに
  • 不動産の名義変更ができない
相続財産が確定していない場合
  • 後から借金が発覚して相続放棄の期限を過ぎている
  • 遺産分割のやり直しが必要に
  • 相続税の申告漏れで追徴課税

相続人・相続財産をしっかり調査しておくことで「相続手続きのやり直し」を防ぎ、「円満でスムーズな相続手続き」が実現できます。

相続人の確定方法

相続人を確定するには、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本を収集する必要があります。

なぜ戸籍謄本が必要なのか

戸籍謄本を調べることで、以下のことがわかります。

  • 配偶者の有無
  • 子の有無(認知した子、養子も含む)
  • 前婚の有無と前婚の子の有無
  • 父母・兄弟姉妹の有無

必要な戸籍の種類

1. 被相続人の戸籍

  • 出生から死亡までの連続したすべての戸籍
    • 現在戸籍(除籍謄本)
    • 改製原戸籍
    • 古い戸籍(明治・大正・昭和初期の戸籍)

2. 相続人全員の戸籍

  • 現在の戸籍謄本
    • 相続人が生存していることの証明
    • 相続人の本籍地・住所の確認

戸籍収集の手順

STEP
被相続人の最後の本籍地を確認

住民票(除票)に記載されています

STEP
最後の本籍地の市区町村に戸籍請求

相続手続きで必要なため、出生から死亡までの戸籍をくださいとお伝えいただければ大丈夫です。

STEP
相続人が誰かを確認

被相続人の出生から死亡までの戸籍に目を通し、その中で登場する配偶者・子・両親・兄弟姉妹を確認します。(簡単な家系図を作成すると良いでしょう)

STEP
相続人の現在の戸籍を請求

被相続人の出生から死亡までの戸籍から「相続人」を確認したら、その相続人の現在の戸籍謄本を各相続人の本籍地の市区町村へ請求します。

相続手続きにおいては、被相続人・相続人の戸籍の他、住民票や戸籍の附票などが必要となります。戸籍謄本と併せて取得しておくことをおすすめします。

戸籍の種類は複雑
戸籍謄本:現在有効な戸籍
除籍謄本:全員が除籍された戸籍
改製原戸籍:法改正で新しい様式に書き換えられる前の戸籍

被相続人が高齢の場合、出生から死亡までの戸籍が5〜10通以上存在することも珍しくありません。また、古い戸籍は癖のある手書きで書かれていることが多く、正確に読むのは容易ではありません。

戸籍請求に必要な書類

窓口請求の場合
  • 戸籍謄本等請求書(各市区町村の様式)
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 請求者と被相続人の関係がわかる戸籍謄本
  • 手数料(現金)
郵送請求の場合
  • 戸籍謄本等請求書
  • 本人確認書類のコピー
  • 返信用封筒(切手を貼付)
  • 手数料(定額小為替)

戸籍収集にかかる期間

一般的な目安
  • 窓口請求:即日〜数日
  • 郵送請求:1〜2週間/1通あたり
トータルの期間
  • 戸籍が3〜5通の場合:1〜2ヶ月
  • 戸籍が10通以上の場合:2〜3ヶ月以上
    (相続人が兄弟姉妹まで及ぶ場合は戸籍収集に時間がかかります)

戸籍収集が難しいケース
・転籍を何度も繰り返している
・戦災で戸籍が焼失している
・古い戸籍が手書きで判読が困難
・海外で亡くなった場合
・本籍地が遠方で何か所もある

こうしたケースでは、戸籍収集を専門家に依頼することをおすすめします。


相続財産の確定方法

相続財産には、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金)も含まれます。

プラスの財産の調査

不動産

調査方法

  • 固定資産税納税通知書を確認
  • 市区町村の資産税課で「名寄帳」を取得
  • 法務局で登記簿謄本を取得

必要書類

  • 名寄帳:被相続人の戸籍謄本、請求者の本人確認書類
  • 登記簿謄本:地番がわかれば誰でも取得可能

預貯金

調査方法

  • 通帳・キャッシュカードを確認
  • 郵便物から取引銀行を特定
  • 各金融機関に「残高証明書」を請求

必要書類

  • 被相続人の戸籍謄本(死亡の記載があるもの)
  • 請求者が相続人であることがわかる戸籍謄本
  • 請求者の本人確認書類

株式・投資信託

調査方法

  • 証券会社からの郵便物を確認
  • 各証券会社に残高証明書を請求

被相続人が保有する証券に関する情報が全く分からない場合、証券保管振替機構(ほふり)に開示請求を行うことができます。

生命保険

調査方法

  • 保険証券を確認
  • 生命保険協会の「生命保険契約照会制度」を利用
  • 各保険会社に問い合わせ

注意点

  • 受取人が指定されている保険金は相続財産に含まれない
  • ただし、相続税の計算では「みなし相続財産」として加算

その他の財産

  • 自動車:車検証を確認
  • 貴金属・美術品:自宅を丁寧に調査
  • ゴルフ会員権:会員証、領収書を確認
  • 貸付金・売掛金:契約書、借用書を確認

マイナスの財産(負債)の調査

住宅ローン・カードローン

調査方法

  • 金融機関からの郵便物を確認
  • 金銭消費貸借契約書を確認
  • 各金融機関に残高照会

信用情報機関への照会

以下の3つの信用情報機関に照会することで、借金の有無を確認できます。

機関名主な加盟機関
CICクレジットカード会社、信販会社
JICC消費者金融、銀行
KSC(全銀協)銀行、信用金庫

照会方法

  • 郵送またはオンラインで請求
  • 手数料:500〜1,000円程度

必要書類

  • 被相続人の戸籍謄本(死亡の記載があるもの)
  • 請求者が相続人であることがわかる戸籍謄本
  • 請求者の本人確認書類

※実際に必要な書類は各窓口により異なりますので、事前にお問い合わせのうえ請求されることをお勧めします。

その他の負債

  • 未払いの税金:税務署、市区町村に照会
  • 未払いの医療費:病院に確認
  • 買掛金・未払金:請求書、契約書を確認
  • 保証債務:連帯保証契約書を確認

相続財産目録の作成

調査した財産をリスト化し、相続財産目録を作成します。

相続財産目録の記載事項

プラスの財産

  • 種類(不動産、預貯金、株式など)
  • 内容(所在地、口座番号、銘柄など)
  • 評価額

マイナスの財産

  • 種類(住宅ローン、カードローンなど)
  • 債権者
  • 残高

差引純資産

  • プラスの財産合計 − マイナスの財産合計

相続財産目録のサンプル

【プラスの財産】

  1. 不動産
    • 宅地:山口県宇部市○○町123番地(評価額:1,500万円)
    • 建物:同上(評価額:500万円)
  2. 預貯金
    • ○○銀行宇部支店 普通預金(残高:300万円)
    • ○○信用金庫本店 定期預金(残高:500万円)
  3. 株式
    • ○○証券(評価額:200万円)

プラスの財産合計:3,000万円

【マイナスの財産】

  1. 住宅ローン
    • ○○銀行(残高:800万円)

マイナスの財産合計:800万円

【差引純資産】

2,200万円


戸籍収集・財産調査でよくある質問

Q1. 戸籍はどこまで遡る必要がありますか?

A. 被相続人の出生時まで遡る必要があります。高齢の方の場合、明治・大正時代の戸籍まで必要になることもあります。

Q2. 戸籍収集は自分でもできますか?

A. はい、できます。ただし、転籍が多い場合や古い戸籍が判読困難な場合は、専門家に依頼した方がスムーズです。

Q3. 財産調査はどこまでやればいいですか?

A. 可能な限り調査すべきです。後から借金が見つかると、相続放棄の期限(3ヶ月)を過ぎている可能性もあります。

Q4. 信用情報機関への照会は必須ですか?

A. 必須ではありませんが、借金の見落としを防ぐため強くお勧めします。費用も1,000円程度と安価です。

Q5. 相続財産目録は必ず作成しなければいけませんか?

A. 法的な義務はありませんが、作成しておくと遺産分割協議がスムーズに進みます。また、相続税申告時にも必要です。


戸籍収集・財産調査を専門家に依頼するメリット

時間と手間を大幅削減

戸籍収集は、1通ずつ郵送請求する必要があり、すべて揃うまで2〜3ヶ月かかることも。専門家に依頼すれば、その間の時間と手間を削減できます。

漏れやミスを防ぐ

専門家は相続手続きのプロです。財産調査の漏れや戸籍の取り忘れを防ぎ、正確な調査ができます。

複雑なケースにも対応

  • 海外在住の相続人がいる
  • 戦災で戸籍が焼失している
  • 古い戸籍が手書きで判読困難

こうした複雑なケースでも、専門家なら対応可能です。


やまぐち相続コンシェルジュのサポート内容

やまぐち相続コンシェルジュでは、相続人の確定から相続財産の調査、その後の相続手続きまで、一貫してサポートいたします。

サービス内容

相続人調査

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍収集
  • 相続人全員の現在戸籍の収集
  • 相続関係説明図の作成

相続財産調査

  • 不動産調査(名寄帳取得、登記簿確認)
  • 預貯金調査(各金融機関への照会)
  • 信用情報機関への照会
  • 相続財産目録の作成

遺産分割協議書作成

  • 相続人全員の合意内容を書面化
  • 法的に有効な協議書を作成

料金

相続手続き総合サポート:119,000円(税抜)〜

  • 相続人調査(戸籍収集)
  • 相続財産調査
  • 相続関係説明図作成
  • 遺産分割協議書作成

個別サービス

  • 相続人調査(戸籍収集):30,000円〜
  • 相続関係説明図作成:20,000円〜
  • 相続財産調査:40,000円〜

今すぐ無料相談を予約

「戸籍収集が複雑で自分ではできない」

「財産がどこにあるかわからない」

「相続人が何人いるか確定できない」

そんなお悩みは、専門家に相談すれば解決します。

ぜひやまぐち相続コンシェルジュの無料相談をご利用ください。

(平日9:00〜18:00)

24時間受付中

お問い合わせフォームから

この記事を書いた人

やまぐち相続コンシェルジュ 代表
(BIZARQ行政書士法人の代表行政書士)
30代で双子の兄(社会保険労務士)とともに士業事務所を開業。4年目で法人化とともに、弁護士・税理士・会計士・社労士・行政書士の総合士業グループのBIZARQグループへ参画。個人向けの遺言・相続手続きから法人向けの許認可申請手続きまで幅広く扱う。

目次