遺産分割協議の注意点8つ|トラブル防止【宇部市の行政書士】

遺産分割協議は、進め方を間違えるとトラブルに発展したり、後から無効になったりすることがあります。事前に注意点を理解しておくことで、円満な相続を実現できます。
やまぐち相続コンシェルジュでは、山口県全域で遺産分割協議のサポートを行っています。
このような方におすすめの記事です
こんなお悩みはありませんか?
- 遺産分割協議で失敗したくない
- 後からトラブルにならないか心配
- 無効になる原因を知りたい
- 遺留分が心配
- 税金面での注意点を知りたい
- 相続人の一人が認知症
このような方は、ぜひ当事務所にご相談ください。専門家が注意点をわかりやすくご説明します。
遺産分割協議が無効になるケース
1. 相続人が全員参加していない
遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。相続人が1人でも欠けると協議は無効となり、後から知らない相続人が出てきた場合はやり直しが必要です。
よくある例
- 被相続人に前妻の子がいたことを知らなかった
- 被相続人が認知していた子がいた
- 養子がいた
被相続人の戸籍をしっかり調査し、相続人を確定してから協議を始めることがとても重要です。
戸籍の収集・相続人調査について詳しく知りたい方はこちらの記事を併せてお読みください。

2. 相続人に判断能力がない
認知症などで判断能力がない相続人がいる場合、その相続人が参加した遺産分割協議は無効となります。
認知症の相続人がいる場合は、家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立てる必要があります。相続人の中で認知症の疑いがある方がいる場合、早めに対応を進めておくことが重要です。
3. 未成年の相続人がいる場合
未成年の相続人がいる場合、通常は親権者がその相続人の代理人として遺産分割協議に参加します。ただし、親権者と未成年者が両方相続人の場合や未成年者が2名以上いる場合、利益相反になるため特別代理人の選任が必要です。
利益相反の場合は、家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てなければなりません。
事例
①親権者と未成年者が共に相続人の場合
②未成年者が複数おり、その親権者が1名の場合
4. 詐欺・強迫があった
無理やり合意させられた場合、遺産分割協議は取り消すことができる可能性があります。

遺留分に関する注意点
相続人(兄弟姉妹を除く)が最低限受け取れる財産の割合を「遺留分」と言います(民法1042条)。遺産分割協議では相続財産の分け方を自由に決められますが、遺留分があることを忘れずに進めていくと良いでしょう。
遺留分とは
遺留分とは法律で保障された相続人の最低限の取り分です。配偶者・子・親には遺留分がありますが、兄弟姉妹にはありません。
遺留分の割合
| 相続人の構成 | 遺留分の割合 |
|---|---|
| 直系尊属のみが相続人の場合 | 遺産の 1/3 |
| その他の場合 | 遺産の 1/2 |
具体例
相続人が配偶者、子の2名で相続財産が1,000万円の場合
遺産分割協議の結果、配偶者が全ての相続財産を相続することになった
子の法定相続分:1/2(500万円) 遺留分の割合:その1/2(250万円)
この場合の子は、遺留分として250万円を配偶者に請求する権利があります。
遺留分を侵害するとどうなるか
- 遺留分侵害額請求をされる可能性がある
- 遺留分を侵害された相続人は、侵害額に相当するお金を請求できる
- 請求期限:相続開始と侵害を知った時から1年、または相続開始から10年
遺留分に配慮した遺産分割
- トラブルを避けるために遺留分を侵害しない範囲で分割する
- やむを得ず侵害する場合は、事前に説明し、納得してもらう
- 遺留分の放棄をしてもらう(家庭裁判所の許可が必要)
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相続税に関する注意点
相続財産が一定額を超えると、相続税が発生する場合があります。
相続税に関する特例はいくつかありますのでここでは簡単に触れておきます。
1. 配偶者の税額軽減
配偶者は最大1億6,000万円まで非課税です。配偶者が多く相続すれば一次相続の相続税は減りますが、二次相続で子の税負担が大きくなる点に注意が必要です。
一次相続と二次相続をトータルで考えることが大切です。配偶者の税額軽減は強力ですが、配偶者にすべて相続させるという選択は、必ずしも得策ではありませんので、迷われる場合は専門家へ相談されることをおすすめします。
2. 小規模宅地等の特例
自宅の評価額を最大80%減額できます。配偶者または同居親族が自宅を相続する場合に適用されます。
3. 相続税の申告期限
申告期限は相続開始から10ヶ月以内です。遺産分割協議が間に合わない場合、法定相続分で仮の申告をします。後から遺産分割協議がまとまったら、更正の請求または修正申告をします。
財産の漏れに関する注意点
後から財産が見つかった場合、新たに見つかった財産について改めて協議が必要です。相続人が遠方に住んでいる・多忙であるなどの場合、再度相続人全員での協議がなかなか実現しない場合があるため、注意が必要です。
対策
- 財産調査を徹底する
- 遺産分割協議書に「その他すべての財産」条項を入れる(包括条項)
【「その他すべての財産」条項の例】第○条 本協議書に記載のない遺産及び後日判明した遺産は、すべて○○が取得する。
不動産に関する注意点
1. 共有は避ける
不動産の共有はトラブルの原因になります。売却・処分に全員の同意が必要、固定資産税の負担割合でもめる、次の相続でさらに複雑になるなどの問題が生じます。
相続時の不動産に関する注意点について気になる方はこちらの記事を併せてお読みください。

2. 相続登記は3年以内に
2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内に登記が必要です。正当な理由なく登記しないと、10万円以下の過料が科されます。
3. 不動産の評価方法
評価方法によって価値が変わります。固定資産評価額・路線価・実勢価格(時価)があります。相続税申告では路線価で評価し、売却する場合は実勢価格を参考にします。評価方法を統一することが重要です。
預貯金に関する注意点
1. 被相続人の口座は凍結される
死亡を銀行が知ると口座が凍結され、相続手続きが完了するまで引き出しができなくなります。葬儀費用などが必要な場合は、150万円まで仮払いができます。
2. 名義預金に注意
名義預金とは、名義は子や孫だが実質的には被相続人の財産のことです。相続財産に含まれる場合があります。
遺産分割協議書作成の注意点
1. 全員が署名・実印で押印
- 相続人全員が署名する
- 実印で押印する
- 印鑑証明書を添付する
2. 財産を特定できるように記載
- 不動産:登記簿謄本の通りに記載(住居表示ではなく、地番・家屋番号で記載)
- 預貯金:金融機関名、支店名、口座種類、口座番号を記載
3. 後日のトラブルを防ぐ条項
- 「その他すべての財産」条項を入れる(後から財産が見つかった場合に備える)
- 「相続債務の負担」条項を入れる(借金がある場合、誰が負担するかを明記)
ネット上に遺産分割協議書の記載例が載っていることもありますが、ご自身の相続手続きに使用できるかは分かりません。確実な遺産分割協議を行いたい場合はなるべく専門家に相談のうえ、作成を依頼するようにしましょう。
当事務所のサポート
やまぐち相続コンシェルジュでは、トラブルを避けるための遺産分割協議サポートを行っています。
サポート内容
- 相続人調査(戸籍収集)
- 相続財産調査
- 遺留分の計算
- 分割案の作成
- 相続人間の調整
- 遺産分割協議書の作成
- 相続税のシミュレーション(提携税理士)
料金(参考)
- 遺産分割協議書作成:70,000円〜(税抜)
- 相続手続きまるごとサポート:119,000円〜(税抜)
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