【宇部市の行政書士】遺産分割協議書の書き方|記載例・ひな形・作成の注意点を完全解説

遺産分割協議がまとまったら、その合意内容を書面にした「遺産分割協議書」を作成します。
遺産分割協議書は、不動産の名義変更(相続登記)、預貯金の解約、相続税申告など、あらゆる相続手続きで提出を求められる、非常に重要な書類です。
しかし、いざ作成しようとすると「不動産はどう書けばいいの?」「預貯金の書き方は?」「ひな形はどこにある?」と、戸惑う方が少なくありません。
この記事では、宇部市の行政書士・相続診断士が、遺産分割協議書の書き方を、記載例・ひな形つきで分かりやすく解説します。やまぐち相続コンシェルジュでは、山口県全域で遺産分割協議書の作成をサポートしています。
▼ 遺産分割協議の「進め方」を知りたい方は、まずこちらの記事をご覧ください。

▼ 遺産分割協議で「揉めないための注意点」はこちら

このページでは、協議がまとまった後に作成する「遺産分割協議書」の書き方に絞って解説します。
こんなお悩みはありませんか?
- 遺産分割協議書のひな形・書き方が知りたい
- 不動産や預貯金の正しい記載方法が分からない
- 自分で作った協議書が法的に有効か不安
- 換価分割・代償分割の書き方が分からない
- 銀行や法務局で「書き直し」を求められた
- 印鑑証明書や実印のルールが分からない
一つでも当てはまる方は、ぜひ最後までお読みください。
遺産分割協議書はどんな手続きで必要になる?
遺産分割協議書は、以下のような相続手続きで提出を求められます。
- 不動産の名義変更(相続登記)
- 預貯金の名義変更・解約
- 株式・有価証券の名義変更
- 自動車の名義変更
- 相続税の申告
特に、2024年4月から相続登記が義務化されたため、不動産の名義変更の際に遺産分割協議書が必要になるケースが増えています。
遺産分割協議書に必ず記載すべき5つの事項
遺産分割協議書には、最低限、以下の5つを記載する必要があります。
1. 被相続人の情報
氏名、生年月日、死亡日、本籍地、最後の住所を記載します。
2. 各相続人が取得する財産
不動産は登記事項証明書の通りに、預貯金は金融機関名・支店名・口座番号を、その他の財産は具体的に特定できるように記載します。
3. 各財産の分割方法
2で記載した預貯金や不動産を「誰に」「どの割合で」分割するのかを記載します。
分割の方法や流れまで記載しておくと揉め事を防ぐことができます。
4. 作成年月日
協議が成立した日付を記載します。
5. 相続人全員の情報
相続人全員の氏名と住所を記載します。
末尾に相続人全員が署名・実印で押印し、各自の印鑑証明書を添付します。
遺産分割協議書のひな形・記載例
実際の遺産分割協議書のひな形(記載例)をご紹介します。そのまま参考にしていただけるよう、宇部市の事例を想定した文例にしています。
遺産分割協議書
共同相続人である私達は、次の相続について、下記のとおり遺産分割の協議をした。
被相続人の最後の本籍 山口県宇部市○○番地
最後の住所 山口県宇部市○○番地
氏名 ○○ ○○
相続開始の日 令和●年●月●日
第1条 相続人 山口一郎 は、次の財産を取得する。
(1)土地
所在 山口県宇部市○○町○丁目
地番 ○○番○
地目 宅地
地積 ○○.○○平方メートル
(2)建物
所在 山口県宇部市○○町○丁目○○番地○
家屋番号 ○○番○
種類 居宅
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 ○○.○○平方メートル 2階 ○○.○○平方メートル
第2条 相続人 山口二郎 は、次の財産を取得する。
(1)○○銀行 宇部支店 普通預金 口座番号○○○○○○○
第3条 相続人 山口花子 は、次の財産を取得する。
(1)○○証券株式会社 口座番号○○○○○○○ の株式すべて
第4条 本協議書に記載のない遺産および後日判明した遺産については、相続人 山口一郎 がこれを取得する。
以上のとおり、相続人全員による遺産分割協議が成立したので、これを証するため本協議書を作成し、各自署名押印のうえ、各1通を保有する。
令和○年○月○日
住所 山口県宇部市○○町○丁目○番○号
相続人 山口一郎 印(実印)
住所 山口県宇部市○○町○丁目○番○号
相続人 山口二郎 印(実印)
住所 山口県宇部市○○町○丁目○番○号
相続人 山口花子 印(実印)
第4条のように「記載のない遺産は○○が取得する」という包括条項を入れておくと、後から財産が見つかった場合に再協議が不要になり安心です。
財産別の正しい記載方法
不動産(土地)の記載例
所在 山口県宇部市○○町○丁目
地番 ○○番○
地目 宅地
地積 ○○.○○平方メートル
不動産(建物)の記載例
所在 山口県宇部市○○町○丁目○○番地○
家屋番号 ○○番○
種類 居宅
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 ○○.○○平方メートル 2階 ○○.○○平方メートル
不動産は「住所(住居表示)」ではなく、登記簿謄本(登記事項証明書)に記載された「地番」「家屋番号」で、一字一句正確に記載します。
預貯金の記載例
○○銀行 宇部支店 普通預金 口座番号○○○○○○○
残高金額は記載してもしなくても構いません。相続発生後に利息がついて金額が変わるため、口座を特定できる情報を正確に書くことが重要です。
株式・有価証券の記載例
○○証券株式会社 ○○支店 口座番号○○○○○○○
(※上記株式番号に属する株式、公社債、投資信託、預り金、配当金、その他一切の権利)
自動車の記載例
自動車
登録番号 山口○○○ あ ○○-○○
車名 ○○
車台番号 ○○○○○○
分割方法別の遺産分割協議書の書き方
遺産の分け方には、現物分割・換価分割・代償分割などがあります。分割方法によって、遺産分割協議書の書き方が変わります。ここでは、特に書き方に注意が必要な「換価分割」「代償分割」の記載例を解説します。
換価分割(不動産を売却して分ける)の記載例
換価分割とは、不動産などを売却して、その代金を相続人で分ける方法です。売却代金の分配が「贈与」とみなされないよう、協議書には「換価分割である旨」と「各相続人の取得割合」を明記する必要があります。
第1条 下記不動産は、換価分割を行うため、相続人 山口一郎 が単独で取得する。
第2条 相続人 山口一郎 は、前条の不動産を売却し、売却代金から売却に要する費用(仲介手数料、登記費用、測量費用、解体費用、その他必要経費)を控除した残額を、山口一郎、山口二郎が各2分の1の割合で取得する。
第3条 売却までに要する固定資産税等の維持費用、および売却にかかる譲渡所得税等は、各2分の1の割合で負担する。
記
所在 山口県宇部市○○町○丁目
地番 ○○番○
地目 宅地
地積 ○○.○○平方メートル
換価分割は記載を誤ると贈与税が課されるリスクがあります。「換価分割である旨」を必ず明記し、取得割合を明確にしてください。判断に迷う場合は専門家にご相談ください。
代償分割(一人が取得し、他に金銭を払う)の記載例
代償分割とは、特定の相続人が不動産などを取得する代わりに、他の相続人に金銭(代償金)を支払う方法です。協議書には「代償分割である旨」を明記しないと、代償金が贈与とみなされるおそれがあります。
第1条 相続人 山口一郎 は、下記不動産を取得する。
第2条 相続人 山口一郎 は、前条の財産を取得する代償として、相続人 山口二郎 に対し、金○○○万円を令和○年○月○日までに支払う。
記
(不動産の表示)
所在 山口県宇部市○○町○丁目
地番 ○○番○
地目 宅地
地積 ○○.○○平方メートル
▼ 遺産分割の4つの方法についてこちらの記事で解説しています。

遺産分割協議書 作成から手続きまでの流れ
※ 協議そのものの詳しい進め方は、別記事「遺産分割協議の進め方|7ステップで解説」をご覧ください。ここでは「協議書の作成〜手続き」に絞って解説します。
STEP1 財産目録の確認
すべての相続財産を確認し、財産目録を作成します。不動産は登記事項証明書、預貯金は残高証明書などで正確に把握します。
STEP2 分割内容の最終確認
相続人全員が合意した分割内容を、もう一度確認します。
STEP3 遺産分割協議書の作成
合意した内容を、正確な記載方法で遺産分割協議書にまとめます。
STEP4 相続人全員が署名・実印で押印
相続人全員が署名し、実印で押印します。印鑑証明書も用意します。
STEP5 各種手続きで使用
完成した遺産分割協議書で、不動産の名義変更、預貯金の解約などの手続きを行います。
遺産分割協議書でよくある間違い
間違い1:不動産を「住所」で記載している
不動産は登記簿上の「地番」「家屋番号」で記載しないと法務局で受理されません。住居表示(普段使う住所)とは異なるため注意が必要です。
間違い2:認印で押印している
遺産分割協議書には必ず「実印」での押印が必要です。認印では金融機関や法務局で受理されません。印鑑証明書の添付も必須です。
間違い3:相続人が一人でも漏れている
相続人全員の署名・押印がないと協議書は無効です。戸籍を出生から死亡まで遡り、相続人を確定してから作成しましょう。
▼戸籍の収集についてはこちらの記事をお読みください。
間違い4:後から見つかった財産の取り扱いを決めていない
「記載のない財産は○○が取得する」という条項を入れておかないと、後から財産が見つかった際に、再度全員で協議が必要になります。
遺産分割協議書の作成は、やまぐち相続コンシェルジュにお任せください
やまぐち相続コンシェルジュでは、山口県全域で遺産分割協議書の作成をサポートしています。「自分で作るのは不安」「書き方が分からない」「銀行で書き直しを求められた」という方は、お気軽にご相談ください。
- 財産目録の作成
- 相続人の調査・確定(戸籍収集)
- 遺産分割協議書の作成
- 換価分割・代償分割など複雑なケースの文案作成
- 各種名義変更手続きのサポート
【料金】
遺産分割協議書の作成:77,000円〜(税込)
相続手続きまるごとサポート:130,900円〜(税込)
※ 不動産の相続登記(名義変更)の申請は提携司法書士と連携してワンストップでサポートいたします。
遺産分割協議書に関するよくあるご質問
Q1. 遺産分割協議書は手書きでもいいですか?
はい、手書きでもパソコン作成でも有効です。ただし、相続人全員の署名と実印での押印、印鑑証明書の添付が必要です。
Q2. 遺産分割協議書は何通作ればいいですか?
相続人の人数分作成し、各自が1通ずつ保管するのが一般的です。全員が同じ内容の原本を持つことで、後のトラブルを防げます。
Q3. 相続人が遠方にいて集まれない場合はどうすればいいですか?
全員が一堂に会する必要はありません。協議書を郵送で順番に回し、各自が署名・押印する方法でも有効です(持ち回り方式)。
Q4. 遺産分割協議書に有効期限はありますか?
協議書自体に有効期限はありません。ただし、添付する印鑑証明書は、金融機関によって「発行から3〜6か月以内」と期限が定められている場合があるため注意が必要です。
Q5. 一度作成した遺産分割協議書をやり直せますか?
相続人全員が合意すれば、原則としてやり直しは可能です。
Q6. 宇部市で遺産分割協議書の作成を相談したい場合、どこに行けばいいですか?
やまぐち相続コンシェルジュ(宇部市常盤町・宇部新川駅から車で約5分)にご相談ください。初回相談無料、毎月無料相談会も開催しています。出張相談やオンライン相談も承っております。
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